猫はキャットフードと水だけで、他のものは食べなくても健康を維持することができます。

総合栄養食のキャットフードは、猫にとって必要な栄養素をバランスよく満たしているからです。

おやつや手作りのごはんを与えるとむしろ栄養のバランスをとるのが難しくなるため、キャットフード以外の食べ物は与えない方が良いとアドバイスしている獣医師もいます。

しかし、愛猫を家族の一員ですから、手間をかけてでも作りたてで、より美味しい手作りのごはんをあげたいという方も多いのではないでしょうか。

猫のごはんを手作りする際の注意点について紹介します。

猫のごはんを手作りすることのメリット

猫に手作りのごはんを与えることには、

・ライフステージや健康状態など、猫の状態に合わせて栄養バランスを調整できる

・添加物、酸化防止剤、着色料などが使用されていない食材を選ぶことができる

・新鮮な食材を与えられる

・猫の好みを正確に把握でき、嗜好性の高いごはんを与えられる

・猫とのコミュニケーションの一環となる。

などといったメリットがあります。

ここで注意しなければならないのは、猫の状態に合わせた栄養バランスに調整するということは、相応の知識がない限り難しく、むしろ適切なキャットフードに切り替えるほうが容易だということです。

猫の健康のことをしっかりと考えられたキャットフードであれば、不要な添加物、合成酸化防止剤、着色料などといった成分は含まれていません。

むしろ、我々人間が普通に食べているものより、よっぽど自然由来の食材だけで作られたキャットフードも多くあります。

これらのことから、栄養や健康だけを考えると、手作りごはんは特にメリットにはならないことがわかります。

美味しくて新鮮なものを与えられるので、嗜好性の高いごはんをあげられるということと、コミュニケーションの一環になるというのが手作りごはんを与える主なメリットとなるでしょう。

猫のごはんが満たすべき栄養素

猫が健康を維持するために必要な栄養素とその量は、AAFCO(Association of American Feed Control Official:米国飼料検査官協会)やFEDIAF(European Pet Food Industry Federation:欧州ペットフード工業連合会)といった機関が基準値を定めています。

この基準を満たすようなごはんを作って与えることが、猫が健康的な生活を送る必須条件となります。

猫が満たすべき栄養の基準は、人間が必要な栄養素・量とは異なることを認識して、どのようなごはんを作れば必要な栄養素を満たすことができるのかを把握しなければなりません。

この基準を満たしており、ほかに水を飲むだけで必要な栄養を摂取して健康を維持することができるように設計・製造されたものが、総合栄養食のキャットフードとなっています。

1食分の手作りのごはんだけで全ての基準を満たすことはほぼ不可能です。

複数のメニューと複数回の食餌を組み合わせて、総合的に栄養素を満たすようにする必要があります。

これは、人間の食事でも同じことですね。

手作りのごはんだけで必要な栄養素を満たすためには、十分な知識と手間が必要になります。

全ての食餌を手作りごはんにするのではなく、キャットフードと組み合わせるのもよいでしょう。

安易に手作りのごはんだけにしてしまうと、むしろ猫の健康を損なうことになってしまうということをよく念頭に入れておくべきでしょう。

猫のごはんを手作りする上での最低限の注意点

猫は完全肉食動物です。

雑食である人間とは栄養素のバランスが異なります。

もっとも基本的な三大栄養素について見てみると、体重あたりで非常に多くのタンパク質と脂質を必要としています。

一方で、人間にとって主要なエネルギー源である炭水化物の必要量は少なくなります。

当たり前のことではありますが、人間の食事は猫にとっては不適切です。

猫用のレシピに沿って調理するようにしましょう。

上記の栄養基準を把握して、猫にとって必要な栄養素の知識を身につけた上で、愛猫にあった猫用のごはんのレシピを見つけるとよいでしょう。

人間にとっては害のないものでも、猫にとっては毒物であるものがありますので、手作りごはんを作るときにはそういった食材が含まれていないか気をつける必要があります。

長ネギや玉ねぎなどのネギ類や、チョコレートやココアに含まれるカカオなどは猫にとって強い毒性を持ちます。

その食材を直接は使用していなくても、うっかり含まれてしまっているという場合もあります。絶対に猫のごはんには入れないよう、十分に注意しましょう。

また、今まで食べたことのなかった特定の食材にアレルギー反応を示すこともあります。

新しいレシピの手作りのごはんを与えるときには、まずはごく少量を与えてみてから注意深く観察し、問題ないことを確認してから本格的に与えるようにしましょう。

筆者 yukiya.hi 紹介

動物好きが高じてペットフード販売業を営む。大切な家族の一員として、体に良いペットフードをあげたいけれど、どうやって選べばよいのかわからないという飼い主さんに、カウンセリングを通して最適なフード選びを提案しています。