世の中には、把握できないくらい沢山のキャットフードが製造、販売されています。

〇〇用などといったように、目的別に別れているだけでなく、価格や品質、原材料、成分も多岐にわたります。

様々なキャットフードフードの中から、唯一最適なキャットフードというものは存在するのか、それとも猫によって最適なものは異なるのか解説します。

最適なフードは猫による

結論からいうと、最適なフードは猫個体によって様々です。

どんな猫にとっても最適な、唯一無二のキャットフードなんてものは存在しません。

猫にあったキャットフードを選ぶことが大切です。

ライフステージ

猫に適したキャットフードを選択する1つの基準として、ライフステージがあげられます。

猫のライフステージを大まかに分けると、妊娠/授乳期、幼猫期、成猫期、高齢期に分けられます。

ライフステージによって、必要な栄養素・量が異なりますので、ライフステージにあったキャットフードを選ぶことが基本となります。

成猫期を基準とすると、妊娠/授乳期、幼猫期は必要な栄養量が多いので、カロリーが高く、栄養素が強化されているものが適しています。

妊娠/授乳期は胎児の成長や、母乳の作るために多くのエネルギーが必要ですし、幼猫期は成長のために多くのエネルギーが必要となります。

一方で、高齢期は代謝エネルギーが低下するので、必要なエネルギー量も少なくなります。

このようなライフステージに応じた要求を満たすように、キャットフードは設計されています。

ペットフードの表示に関する公正競争規約施行規則では、次のように規定されています。

ペットフードが適用される犬又は猫の成長段階は、栄養成分等に関する運用基準による成長段階に従い、次の例にならって総合栄養食の表示に併記する。
① 妊娠期/授乳期
② 幼犬期・幼猫期/成長期又はグロース
③ 成犬期・成猫期/維持期又はメンテナンス
④ 全成長段階又はオールステージ

※④の全成長段階又はオールステージは、①〜③の全ての条件を満たすものが該当します。
高齢期は③に包含されます。

基本的には、ライフステージに応じたキャットフードを選ぶのがよいでしょう。

ただし、例外もあります。

例えば、子猫でも成長期の終盤に差し掛かって成長速度が緩やかになり、去勢・避妊手術もすませている場合、幼猫用のキャットフードではエネルギー密度が高すぎることがあります。

この場合には、成猫用のキャットフードが適しているといえます。

また、高齢期でも食欲が低下する段階に差し掛かると、高齢期用のカロリーの低いキャットフードではエネルギー不足に陥ってしまい、体重減少に繋がることがあります。

この場合は、成猫期用のキャットフードが適しているといえます。

オールステージ用のキャットフードは、幼猫期の基準も満たすよう、エネルギー密度も高めに設計されていることが多いですので、成猫には合わないこともあります。

子猫にとっても、キブル(粒)のサイズが大きすぎて食べにくいとったケースもあります。

このように、猫のライフステージに対応しているキャットフードかどうかはひとつの目安にはなりますが、成分や形状をしっかりと確認して、本当に与える猫にあったキャットフードかどうかを見極めることが大切です。

体重・食欲旺盛度

体重や食欲旺盛かどうかによっても、適したキャットフードは異なります。

一般的には、体重が重く、肥満気味の猫向けには、カロリーが抑えられた、いわゆる「ライトフード」が適しています。

一方で、体重が軽く、痩せ気味の猫には、カロリーが高めのキャットフードが適しています。

ただし、ここで重要なことは、ライトフードかどうかというエネルギー密度だけに注目するのではなく、猫にとって最適なエネルギー量がどれくらいなのかを把握することです。

最適なエネルギー量のキャットフードを与えることが原則です。重要なのは質量(g)ではなくエネルギー量(kcal)です。

肥満気味の猫は、たくさんの量を食べないと満足できない傾向が高いため、摂取カロリーを落としても、食べる量をある程度確保できて満腹感も感じられるように、食物繊維が多く配合されていてエネルギー密度の低いライトフードが適していることが多いです。

しかし、そんなにたくさん食べなくても満足できる場合は、ライトフードでなくても、通常のフードを適正量まで減らせばよいだけです。

エネルギー密度の高いキャットフードの方が消化率も高くなりますので、同じエネルギーを摂取した場合の消化器官にかかる負担も少なくなります。

消化器の適性・個体差

猫によっては、ある特定の原材料を消化するのが苦手な場合があります。

例えば、猫は完全肉食動物ですので、小麦などの穀物を消化してエネルギーとして利用するのが苦手といったケースがあげられます。

※基本的には、穀物に含まれる炭水化物についても、十分に熱を加えてアルファ化されていれば、猫にとっても問題なく消化することができるので、心配はありません。

特定の原材料が合わない場合は、その原材料が使われていないか、使われていたとしてもごく少量のキャットフードが適しています。

アレルギー

ある特定の原材料に対して食物アレルギーを持っている猫の場合は、その原材料が一切使用されていないキャットフードが適しています。

食物アレルギーは、フードの中のタンパク質に反応して起こります。

猫は犬などと比べるとアレルギーを起こすことは少ない動物ではありますが、牛肉、魚、鶏肉、豚肉、乳製品、卵、トウモロコシ、小麦などにアレルギーを起こすことが多いとされています。

食物アレルギーが疑われる場合は、今まで与えたことのないタンパク質源のキャットフードに切り替えて症状が改善するか確認するとよいでしょう。

 

*筆者 yukiya.hi 紹介*

動物好きが高じてペットフード販売業を営む。

大切な家族の一員として、体に良いペットフードをあげたいけれど、どうやって選べばよいのかわからないという飼い主さんに、カウンセリングを通して最適なフード選びを提案しています。