猫は完全肉食動物です。
キャットフードには多くのタンパク質が含まれている必要があります。

タンパク質源としては、肉類や魚類、穀物が使用されていますが、その1つとして「チキンミール」というものがしばしば用いられています。

インターネット上には様々な情報があふれていますが、「チキンミール」はキャットフードの好ましくない原材料のひとつとして取り上げられていることも多いので、なんとなく悪い原材料というイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。

チキンミールの特徴と、キャットフードの原材料としてチキンミールを使用することのメリット・デメリットを紹介します。

チキンミールとは?

チキンミールとは、チキン(鶏)を粉状にして混ぜ合わせたもののことです。

高品質なチキンミールは、チキンの食肉の部分だけを粉状にして、原料の素材同士を混ぜ合わせやすくするために利用されています。

一方で安価なチキンミールの場合は、チキンの肉の部分以外も粉砕して粉状にして利用されています。

粗悪な原材料の代表例として取り上げられ、一般的にイメージされることが多いのは後者の安価なチキンミールです。

鶏の肉としてそのまま食べられる部分だけではなく、食肉部分を生産した後に残る副産物を利用することで、非常に安価なタンパク質源となります。

副産物とは、肉の切れ端や骨の周辺の肉、血液、くちばし、トサカ、脚、羽などのことです。
価格価値の低い副産物を多く利用するほど、安価で低品質なチキンミールとなります。

さらに酷いケースでは、死肉や病気の肉などのいわゆる4Dミートが使用されていることもあります。肉骨粉もチキンミールの一種です。

チキンミールではありませんが、同じミール類としてビーフミール、ポークミール、ミートミール、フィッシュミールといったものもあります。原材料となる動物が異なるだけで、製造方法や副産物についての考え方は同一です。

チキンミールのメリット

キャットフードの原材料としてチキンミールを利用することで、原料コストを低く抑えることができることです。

さらにドライフードを生成する際には、原料が粉状となっていることで「つなぎ」の役割を果たし、他の原材料とよく混ざって加工が容易になるので製造コストの低減と品質を安定させることができます。

消費者としては安価であることが主なメリットとなります。

チキンミールのデメリット

副産物が多く含まれていて、質の低いチキンミールは、消化しにくく、胃腸に負担がかかり、お腹を壊す原因にもなります。

また、生物価(吸収されたタンパク質量に対して体のタンパク質合成に使われた量の比率)が低いので、原材料として純粋な「チキン」が使われている場合と比較すると、同じ量のタンパク質をとったとしても身体づくりに利用できる量も少なくなってしまいます。

タンパク質は筋肉、腱、骨、爪、臓器、皮膚、被毛の材料となる重要な栄養素です。
完全肉食動物である猫は、多くの量の良質なタンパク質を必要としています。

原材料として副産物が多く含まれるチキンミールが使われているキャットフードでは、十分な質・量のタンパク質を摂取することができず、筋肉量の低下や、皮膚・被毛の状態の悪化につながる恐れがあることがデメリットです。

もちろん、副産物が含まれていない良質なチキンミールはこの限りではありません。

まとめ

 チキンミールといっても鶏のどこの部分が使われているのかによって、キャットフードの原材料としての品質は大きく変わってきます。

多量の副産物が含まれているチキンミールは避けるべき原材料ですが、食肉の部分だけを利用したチキンミールは良質な原材料のひとつです。

チキンミールが使われているキャットフードを愛猫に与えるか迷ったときは、どのような原材料から作られたチキンミールなのかを確認することが大切です。

チキンミールは粗悪な原材料であるというイメージが広まっていることもあり、良質なチキンミールを利用したキャットフードの場合は、製品のウェブサイトなどを確認すると、副産物不使用のチキンミールであるという旨の注意書きがされていることも多くなりました。

わからないときは、メーカーに問い合わせをして確認するのがよいでしょう。

*筆者yukiya.he略歴*

動物好きが高じてペットフード販売業を営む。大切な家族の一員として、体に良いペットフードをあげたいけれど、どうやって選べばよいのかわからないという飼い主さんに、カウンセリングを通して最適なフード選びを提案しています。