「お魚くわえたどら猫追っかけて…」

テレビ漫画の主題歌にもあるように、猫というと魚、のイメージのある方も多いですよね。

「猫まんま」といえばかつお節ご飯を指しますし、猫ちゃんのフードには、フィッシュテイストやカツオ風味、マグロ味などなど、魚介類のフレーバーをよく見かけますよね。

最近は、猫ちゃん用の穀類を使っていない高級キャットフードなども売られていますよね。しかし、実際のところはどうなんでしょうか?

今回は猫の食性について、穀物との関係についても触れながらお話をしていきたいと思います。

猫って雑食動物?それとも肉食動物?

まず、猫ちゃんの食性について考える上で大切なのは、猫が何を主食としている動物か、です。

結論から言いますと、猫は真性の肉食動物なんです。
限りなく肉食動物に近い犬とは根本的に違います。

猫科の動物はライオンやトラのような大型のものと、ヤマネコのような小型のものとに分かれます。

現在、私達とくらしている家ネコちゃんはもともとヤマネコが先祖であると言われていて、穀物の倉庫のネズミを退治するために飼いならされたとも言われています。

私達と暮らすようになって穀類を食べるようにもなりましたが、実は肉食動物なんです。

肉食動物の特徴

肉食動物では主に狩りで獲物を獲得して食物を得ます。
そのため、獲物を狩るための運動器官、特に前足が発達しており、消化管も短いです。

一方、草食動物では植物を消化するために、消化管が発達して、長く大きなものになっています。
運動器官も、肉食動物から逃げるために後ろ足が発達しています。

歯の形態にも食性の差はあります。奥歯のことを「臼歯」と呼びますが、肉食動物の奥歯は先が尖った山型をしていて、「裂肉歯」と呼ばれます。

字の通り、肉を引き裂いて食べるための歯になります。

草食動物の奥歯は消化しにくい植物を噛み潰すために平たい形をしており、臼歯の「臼」つまり、字の通りの「うす」のはたらきがあります。

猫ちゃんのお口の中を覗いてみてください。山型の尖った歯がありませんか?

奥歯でも唇に近い方を前臼歯と言いますが、食の変化により、歯が退化してしまい、消失してしまっている猫ちゃんもみかけます。

穀類の消化

「穀類とは、植物から得られる食材の総称の一つで、でんぷん質を主体とする種子を食用とするもの」という定義があるそうです。

穀類にはイネ科とマメ科の植物が含まれますが、狭い意味ではイネ科の植物、稲や小麦、トウモロコシなどですね。穀類の栄養素は主に炭水化物、主食になります。

炭水化物は消化できる糖類と、消化できない食物繊維に分類されます。

糖類の消化には酵素が欠かせません。

その消化酵素がアミラーゼと呼ばれるもので、唾液と膵臓で作られる膵液に含まれます。

猫科動物ではこのアミラーゼが少ないと言われていて、それも穀類の消化に適さない要因の一つなんですね。

猫は穀類を食べてはいけないの?

肉食動物である猫が穀類を食べることは禁止なんでしょうか?

いいえ、食べてはいけないわけではないですし、穀類の消化が全くできないわけでもありません。

しかし、先ほどの項でも触れましたが、猫ちゃんたちは穀類を消化するための消化酵素が少ないと言われています。

そのため、やはり主食にしてしまうと消化管に負担もかかりますし、上手に消化ができない場合もあります。

市販されているキャットフードには小麦やお米、トウモロコシなど穀類を原材料に使っているフードもたくさんみかけますが、猫ちゃんの消化管に負担がかからないように加工をしてあるんです。

また、穀類を多く食べると、尿がアルカリ性に傾きやすくなります。
このため、尿路結石ができやすくもなります。この点でも、猫ちゃんが穀類を多く食べることはあまりお勧めできないと言えますね。

まとめ

猫ちゃんの食性についてお分りいただけましたか?

猫ちゃんはわんちゃんほど手作りフードを与えている方は少ないかもしれませんが、猫ちゃんに穀類を与えることはいろいろな面で気をつけないといけないようですので、手作りフードを考えてみえる方は少し注意をしてあげた方がよさそうですね。

また、猫ちゃんは肉食動物ですので、今までの魚風味のフードやオヤツをチキンやビーフなどに変えると…いつもよりよく食べてくれるかもしれません。チャレンジしてみてください☆

 

*筆者uw25rescueccnu略歴*

育児をしながら臨床獣医師として勤務中、その傍でペットについて正しい知識を持ってもらいたいという思いから、執筆も手がけています。