アメリカのキャットペアレンツ事情

アメリカのペットの飼育率は日本よりも多い全世帯の68%、8500万世帯がペットを飼っている状況で( National Pet Owners Surveyによる)、初めてこの調査を始めた1988年当時の 56%よりも大きく伸びています。

また、猫ちゃんの飼育率は現在のところワンちゃんに続いて2位ですが、これは、おそらくアメリカでは広い庭があったり、一緒に出かけて遊ぶ場所がある、アウトドア派の家族が多い、と言うことなのではないかと思います。

猫ちゃんは家の中にいて、基本的に外には出してはいけませんから、どちらかと言うと子供さんがいる家族はワンちゃんを選ぶことが多いのかもしれません。

しかし、今後、どのような動きになるのか、注目していきたいと思います。

ペットの種類/飼育数(単位100万)
犬      60.2
猫      47.1
淡水魚    12.5
鳥      7.9
小動物    6.7
爬虫類    4.7
馬      2.6
海水魚    2.5

( National Pet Owners Survey より)

アメリカのキャットフード事情

2017年のドライキャットフードの市場調査では、大手の世界的に有名会社ではなく、スーパーマーケットブランドなども含む小さなブランドであるプライベート・レーベルが全体の8.7%、それに次いでMeow Mix、Purinaシリーズ( Kit & Kaboodleを筆頭に数種類)、Friskies、となっており、近所のスーパーマーケットで手軽に入る物が多いようです。

動物病院で販売するキャットフードに関しては、ヒルズ、ロイヤルカナン、ピュリナ、などの信頼できるブランドの療法食がメインになるのは、どこの国ともあまり変わりません。

一方、拘り人気ブランドを覗いてみると、アメリカは何と言っても選択肢が広いので、飼い主さんはかなり迷いながら、エキスパート達が書いたレビューを参考に選んでいるようです。

以下に挙げる”こだわり派”に好まれるフードの基本的なポイントは、原材料が動物性タンパクであること、無添加であること、副産物などを含んでいないこと、会社が特にクレーム問題を起こしていないこと、などです。どのフードにも共通して言えることは、原材料のクオリティの高さです。

Earthborn Holistic Wild Sea Catch Grain free Natural Dry for Cats and Kittens

Earthborn Holisticというブランドは、アメリカのMidwestern Pet Foodsという1926年に設立された会社が製造しています。

会社のコンセプトは、何よりも原材料の品質管理と言えるでしょう。

販売までの過程で何度もチェックが繰り返され、制限が厳しいヨーロッパ市場でも販売が可能になっています。

このキャットフードは、タンパク質が豊富である猫の祖先の食餌をモデルに、44%のタンパク質、17.5%の炭水化物、グレインフリー、グルテンフリー、消化しやすいサーモンやニシンを使用しています。

魚の味ですから、当然、多くの猫ちゃんに好まれるのではないでしょうか。

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FrommFour star

Fromm family Pet Food は、ドイツの移民であるFrommと Nieman一家が 1852年に設立した会社です。

この会社のコンセプトは、ホームメイドと食の安全への拘りから、製造施設は非常に厳しい安全管理がなされており、勿論、飼い主さんの購入したフードは、必ず製造過程をトレースできるようにナンバリングされています。

グレインフリーのラインのタンパク質は32%以上で、ビーフ、チキン、ラビット、サーモン、などのバラエティに富んだフレーバーが楽しめます。

あまり日本では聞かないブランドかもしれませんが、アメリカの拘り派のレビューのは、よく登場するブランドです。

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Wellness Core

Wellnessは、1990年代に動物栄養学のエキスパートや獣医師、科学者、と言われるプロたちの集結から、ペットフード製造が始まった会社です。

自然をコンセプトに、ペットフードのみならず、環境に優しい活動なども行われています。

当然、キャットフードにもそれは反映されており、グレインフリーシリーズは、無添加、膨張剤不使用、5種類の動物性タンパクを主体とした高タンパク質、嬉しいことにパテ(ウェットフード)やおやつも出ています。

ベニソンなどは新しい種類のタンパク質として、アレルギーが起こりにくい原材料ですから、アレルギー体質の子でも獣医師の許可があれば、試す価値があります。

膨張剤による無駄な炭水化物が含まれないことから、太りやすい猫ちゃんには肥満防止も期待できるかもしれません。

また、あちこちのアメリカのフードレビューでもトップ10に登場する常連ブランドでもあります。

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nulo Freestyle

アメリカの会社 nuloの創設者はペットケアのプロだそうで、人間同様に肥満や糖尿病のペットが増え、ペットもファスト・フード化して、お店の棚には製造から1年以上経過して味が落ちている物が並んでいる、といった現実に衝撃を受けてペットフード会社を立ち上げたそうです。

Freestyle シリーズはどれも動物性タンパク主体(総タンパクの80%以上)で高タンパク(粗タンパク 40.0%以上)、グレインフリー、更に何と言っても炭水化物や糖の含有量も低めにしてあるので、しっかりと決められた量を与えていれば、糖尿病予防にもなると言えます。

※現在日本での販売はありません。

Castor & Pollux Organix

20年以上前に設立された会社ですが、当時からオーガニックに拘っており、最初にオーガニックフードを提供した会社でもあります。

チキン、ラム、サーモン、などを原材料に使っており、特にチキンはケージレンジ(放し飼い)であることから、クオリティの高さが伺えます。

またグレインを含むものと、グレインフリーのラインが存在しており、どちらもプレミアムクオリティの動物性タンパクを主体しています。

フレーバーが1種類に限られているところが残念です。

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アメリカのキャットフードに関する注意点

ネットのお陰でアメリカのキャットフードレビューも、飼い主さんでも簡単に目を通すことが出来ますが、最終的には猫ちゃんの好みと体質、消化能力といった部分が重要です。

フード変更を検討する際には、必ず健康診断は済ませておきましょう。

 

*筆者 rihomeopath 紹介*

東京出身、獣医師、医学博士、ニューヨークで人と動物のホメオパシーを4年間学び、日本では小動物臨床を10年ほど経験。馬と牛の多いノルマンディーで、フランス人夫と田舎暮らし中。